理系塾講師のブログ

塾講師歴27年、理系全般、あらゆる学年を指導してきました。

ここで一息

連続で「医学部合格ケース」を書いてきたので、次は高校受験の体験談を書いていこうと思うが、今回はその前に受験よりも大事なことについて考えてみたいと思う。

 

私は子育てに関して、世のお父さんよりもたくさん関わってきたと思っている。もちろん妻の協力無しには一人娘を社会人になるまで育てて送り出すことは出来なかっただろうと思う。親として人間が出来ていたのは明らかに妻の方で、私は子育てに積極的に参加はしたが、かなり手探り状態であった。受験についても試行錯誤の連続だった。

私は地方出身者(愛知県出身、神奈川在住)、妻はずっと神奈川県。私の仕事は神奈川、東京中心で行っているので、最近は関東の受験制度については熟知しているが、もともとが公立が強い地域の出身の為、「小学校、中学校、高校と公立で大学受験で勝負させればいいかな」ぐらいにしか考えていなかった。頭の中が地方出身のお父さんにありがちな「温室栽培的な私立じゃなく、公立に行って雑草のような強さを身に付けてほしい」と訳の分からないイメージ先行の考え無しだった(恥)。

 

結果、うちの娘は私が思っているイメージとは全く違う進路を進むことになった。

「リケジョ」(理系で大学進学、大学院に進み、就職)になった以外は、である。

娘は女子高時代に友人がたくさん出来て、社会人になっても連絡を取り合っているし、仕事も毎日文句ひとつ言わず行ってるし、人生をとても楽しんでいる。

 

仕事柄「目指せ東大、医学部!」「模試で高偏差値!」を大事にしていて、受験マシーンというイメージが塾講師にはあるが、最近私は、

 

親の子供に対する愛情を理解し、共感した上で、子供に将来どうなってもらいたいかを相談し、双方納得した上で上手く子供を導くのが「良い塾講師」がやる仕事である。

 

と思うようになってきた。集団授業で「型にはめる」のが個別指導と比較して効率が明らかに悪いと思っているのもそれを上手く実行できない形だからだ。

 

「子供が主役」ということを忘れないようにしたい。

受験よりも大事なことをいろいろ考えたり、計画してから、その後に受験をどうするかを考えたいものである。