家の近所に長く通うお魚屋さんがある。
店構えは昔ながらの歴史を感じさせるお店。
近所にスーパーがあるにも関わらず、営業を続けている。
今日、そのお魚屋さんで買ったタラの切り身2枚を調理して妻と食べることにしたのだが、今日は「料理に手間をかけたくない」日だった。簡単に作ろうと思ってレシピを検索、「タラのポン酢がけ」を作ることにした。
一口サイズに切り、軽く塩コショウ、片栗粉をまぶして油を多めにひいたフライパンで揚げ焼き。
刻んだ九条ネギをまぶし、つけだれとしてポン酢。これで終わり。
味噌汁、ごはん、タラで朝食が完成。
これが、とても美味しかった。
これはもう素材の良さでしかなかった。
小さい頃、魚はあまり好きではなく、大人になってから好きになった。今思うとその原因は、「鮮度の良い状態で魚を食べる」ことができなかったことが大きい。スーパーで買ってくる魚は「臭み」(新鮮で臭わないものとほとんど違いがわからないレベルでも)があることがある。自分はそこまで敏感ではなかったのだが、赤ちゃんの頃から、食べ物だけは妥協しないでおいしいものを食べさせてきた娘が
・今日のお魚、なんかおいしくない
・今日のお魚、おいしいね
と言う。おいしいというときは必ず近所のお魚屋さんのお魚だ。
自分は子供の頃、食材の匂いに敏感な時期に「生臭い」という経験をしたため、大人になるまで魚を美味しいと思えなかったのだろう。
今日の簡単なレシピは、素材の味がもろに出る料理だったためにとても美味しく感じたのだろう。
スーパーには無い個人店の良いところを再度感じた。
・売り手と買い手が近く新鮮
・おばちゃんの作る、コロッケ、グラタン(曜日で決まっている)がオリジナルでおいしい
・刺身も買える
・顔馴染みになって、安心して買える
物価高でスーパーの「安売り」はもはや安くない時代になっている中で、個人店はあまり値段を変えずに頑張ってくれている。
「魚を買うなら、近所のお魚屋さんでないと」になっている。
その原因は何か?と考えたところそのお魚屋さんにしかない良い所がたくさんあって、「お魚屋さんに行きたいな」と自然に思っているのだ。
自分の仕事もそう思われるようにしていきたいと思う出来事だった。