理系塾講師のブログ

塾講師歴27年、理系全般、あらゆる学年を指導してきました。

国語について③

「じゃあどうしたら国語できるようになるの?」

 

「今、これから」どうすればいいのかについて考えてみたい。

 

そもそも、あまり読書していなくても国語がすごく出来る生徒が存在する

 

その前に、国語力を上げるために、やらないより確実にやったことがいいことのおさらい。

・赤ちゃん、幼児期に親がいっぱい話しかける

→もう中学生、高校生、なんなら大人だし。手遅れ

 

・幼児期は読み聞かせをたくさんする

→上に同じ

 

・読書をたくさんする

→頭を良くする目的でする読書は、「好きでする」読書とは質が全然違う。

岩波文庫100冊読破!」とかやるのだろうか。そういう発想の人間は、すぐに結果を求めたがる。膨大な時間に対して、結果が分かりにくいため、ちょっとやってすぐ諦める。挫折率98%くらいだと思う。仮にできたとしても、何も身についてないだろう。「手っ取り早くいい思いだけしたい」というマインドで始めるから、ほとんど失敗する。

または、100冊読むことが目的になり、内容を味わうとか本から何かを吸収しようとか、そういうことをせず「100冊本を読んだ俺」に価値があると勘違い。

 

自分で書いていてハッとしてしまったが、昔、

 

「どうやったら国語できるようになりますかね?」

 

という質問に対して

 

「読書するといい」

 

というアドバイスをしてしまったことがある!

今の自分からすると、マジでクソ野郎だと思う。こういうことを言っている学校の教師とか残念な人だ。

 

・何から読めばいい?

→そのアドバイス、あなたできますか?人はみんな違うんだからそんなアドバイスはそもそもできない。

・いったい何冊読めばいいの?

→ビジネスの攻略ではないので、「同じジャンルの本を10冊くらい読んでその業界の用語を知る、必要なものは何なのかを考えていく」とかできないよ。攻略対象が抽象的なので、具体的な事例に落とし込もうとすると、すごい数になるよ。

 

国語力を上げたい人に対する助言として、「読書したらいい」は二度としないと決心した。(読書自体は素晴らしいことだが、アドバイスで「読書」は最悪)

 

実は手っ取り早い方法として、

 

・人の話をよく聞く

相槌を打つだけで、実は人の話を聞いていないことがよくある。それを繰り返した結果、人の話をきちんと聞かない癖がつく。そこを意識して壊す。

 

・話している人の意図を考える

ただ話をしたいだけなのか、自分のことを分かってもらいたいと思ってはなしているのか、相手を説得したいのか、等、相手の意図を考える。

 

・相手に確認してみる

あなたの話を聞いて私はこういうことだと思ったのですが、あなたの考えたことと合ってますか?と確認してみて、自分の考えがずれていないかを認識する。

 

人に興味を持って接する、日ごろから意識して行動することで国語力は上げられるよね?という話、すぐできる小さいことから始めるのだ。