国語について
まず、国語が「好き」という生徒に国語ができない生徒はいない。
当たり前のことなのだが、ここで掘り下げてみたい。
なぜ、国語が好きなのか?
・問題を解いて「出来る」から「面白い」ので好き
小さな成功体験の積み重ねで結果面白いから好きになる。
・小さい頃から本を読むのが好き
いろいろな本にたくさん触れているから、他人の人生や架空の主人公の経験を追体験し、経験値が高いため問題を出されても分かるので面白い。
突き詰めると、出来る、面白い→やる→さらに出来るようになる、ということなのではないか。
逆に、国語が出来ない人間の特徴。
・そもそも興味が無い、湧かない。
・やってもできないから面白くないのですぐ諦める。
と、知的好奇心が1ミリも湧かない環境を自分で作り出して、決めつけている場合が多い。理系の男子に良くありがちな「理系科目だけできるが、国語がからっきしダメ」という状態。
そういう生徒を観察していると、まず思うのは、
そもそも「人間」に興味が無い。これが核心だと思っている。
人に対して、興味や関心がないまま大人になると、本当に苦労する。
社会に出てからの問題の大半は「人間関係」から来るものだから。
うーん、何でこれを学校で教えてくれないのか、と思う。
(そもそもそこまで深く考えて、その境地に達している人が教える側にも圧倒的に少ないから、しょうがないんだろうなと納得もしていたりする。)
例えば、
・ビジネスをするとき→自分の価値を他人に伝える必要がある
・自分の行動を健全で納得いくものにするには→自分に興味を持って考え抜く作業が必要
・会話→他人に興味が無く、自分の興味ある事だけを一方的に話すと人が離れていく。
・コミュニケーション術を表面上勉強をしてやってみるが、何か上手くいかない
表面的な部分だけ真似て、「何が大事なことなのか」を見ないから上手くいかない。
まずは、「相手に興味を持つ」「人間に関心を持つ」ことが国語力アップの土台なのだろう。
・本を読むとき・・・登場人物に感情移入したり、自分ならどう思うかを考えたりして、追体験を重ねる
・自分に対して・・・悩みがあるならその悩みの原因が何なのかを徹底的に考えてみたり、考えても答えが出ないときに信頼できる人に相談してみるとか。
・他人に対して・・・まずは相手に興味を持ってきちんと話を聴く(最悪なのが、聞いているフリをして自分が何を言おうが考えているパターン。すぐに相手にバレますよ。)。出来ていない場合は毎回意識する。
人間への興味が湧くと、国語だけでなく社会も面白くなるはずだ。
だから人間に興味が無い人は国語とセットで社会もできないことが多いのだろう。